こんにちは。名古屋オーシャンズフットサルスクール 大府校コーチの木村です。
いきなりですが、下記のような相談を良く頂きます。
結論を申し上げると全く問題ありません。
特に幼児〜小学2年生くらいまでなら、かなりのレベルで改善できます。
実例を挙げると数えきれないほどありますが、直近で言うとAくんという5年生の生徒がいます。
年中の頃からスクールに通ってくれていて、私が転任する際に大府校について来てくれました。
はっきり言って、10人の大人が見たら9人が文化系の習い事を勧めたくなるようなお子さんでした。
Aくんの年中さんの時の特徴
・走るのが苦手
・よくこける
・こけたらすぐに泣く
・ボールを蹴ろうとするとスルーしてこける
・ドリブルしようとするとすぐに手が出る
・集中して話を聞くことが苦手
・戦いごっこより人形遊びが好き
どれも多かれ少なかれ全ての年中のお子さんに当てはまるものだとは思いますし、そもそも運動が得意じゃないからイケナイなんてことは全くありません。
フットサルのコーチが言うことではありませんが、フットサルよりも大切なことが人生には山ほどあると思っています。
しかし、親御さんが人並みに運動ができるようになって欲しいという気持ちもよく分かりますし、本人も運動すること自体は好きなハズです。
5年生になったAくんは、その頃の面影はほとんどありません。
しゃべり方がおっとりしていてどこか牧歌的な雰囲気は健在ですが(笑)、一度プレーをし始めるとガンガンボールを奪って、パスをさばいてドリブルで抜いていきます。
最近は味方に対して自信を持って指示もできるようになって来ました。
あの頃のAくんを知っている身からすると「本当にAくん変わったなぁ」「よくがんばったなぁ」という気持ちになります。
(Aくん本人はおそらく頑張った自覚はなく、純粋にフットサルを楽しんでいただけだと思いますが)
Aくんが急成長できた要因は以下の3つだと思います。
1つ目の要因。
「お父様お母様が、Aくんに対して大きな期待の心を持ちながらも常に落ち着いて接していた」ですが、『期待して見守る』と言うのは、心理学的に考えても最も効率よく子どもの才能を伸ばす接し方だと思います。
人間は期待されると嬉しいですし、特に信頼関係が厚い人からの信頼には全力で応えようとします。
とはいえそれが過剰になってしまうとプレッシャーに感じて次第にフットサル自体が嫌いになってしまうでしょう。
その点Aくんのご両親は、Aくんに期待をしながらも本人がプレッシャーに感じないような距離感を常に保たれていました。
これが簡単にできることではないことは、(私も含めて)全ての親御さんに共感していただけるのではないでしょうか。
特にお父様は内心心配する気持ちもあったようで、何度も御相談のメールを頂きました。
葛藤を乗り越えてそれでもプレッシャーにならない距離感をキープされていることには、私も尊敬の気持ちを持っています。
2つ目の要因は「幼児からスクールに通ってくれていた」です。
有名なスキャモンの成長曲線やゴールデンエイジ理論を見ても分かる通り、9.10歳までに人間の神経系の成長は90%完成してしまいます。
それまでにどんな運動経験を積んでいたか?が大切なのですが、私のスクールの幼児クラスは、Aくんが通っていた当初も現在も色々な運動をスクールの中で取り組みます。
止める・蹴る・運ぶというフットサルの基本となる技術はもちろんですが、走る・止まる・跳ぶ・ケンケン・投げる・捕るというような一見フットサルに直接関係のないような動きもたくさんやります(U-9のクラスでもやります)。
それは『運動神経を育む』という目的と共に、『僕は(私は)運動が得意なんだ!』という自信(自己効力感)を養うためです。
特にAくんのように積極的に外遊びするようなタイプではない子は、運動経験が自然に減ってしまい、外遊びが好きなこと比べるとどんどんその差が広がってしまいます。
そうなる前に、運動が得意という自覚を持つことがとても大切だと考えています。
最後の要因は「本人がフットサルにハマっていった」です。
他2つの要因は、最後の要因に繋げるための1ステップだと言っても良いくらいです。
1年生になったAくんは、サッカーチームにも入り始めたそうで、よくお父様から相談のメールを頂いていました。
「スクールだと元気で楽しそうなのに、サッカーチームだと消極的でミスも目立つ」
そんな話をよく聞いていました。
その度にお父様に言っていたのは
「オーシャンズスクールでできていて、サッカーチームでできないことなんて全くないハズです。原因はメンタルなので、1つのきっかけできっと大きく変わります。その時を期待して今は見守りましょう!」
という内容でした。
半年後くらいでしょうか。サッカーチームで活躍して点を取ったという報告をお父様から頂いた時は、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。
本人は恥ずかしいのかサッカーチームの話は自分からは特にしませんが、その日からスクールでのプレーもより一層良くなりました。
その後の活躍ぶりは周りも驚くもので、合宿で他のコーチに見てもらう度に「Aくんめちゃくちゃ伸びてますね!」と言ってもらえます。
サッカーチームでもレギュラーとして頑張っているそうです。
お父様からの相談メールも今では全くなくなりました。
今回このような内容をブログに載せたのは、同じ悩みをお持ちのお父様お母様への目メッセージです。
お子様の可能性は無限大です。
そのことをオーシャンズスクールの先輩たちが証明してくれています。
とても上手に映る上級生たちも最初は初心者で何もできませんでした。
「フットサルが好き」という最高のモチベーションで、トレーニングに臨むことでどんどん上手くなっていきました。
今は運動が得意とは言えないお子様も、数年後に下級生に憧れられる存在になっているでしょう。